●Vol.0   ●Vol.1   ●Vol.2   ●Vol.3  ●Vol.4
●Vol.5
  ●Vol.6   ●Vol.7   ●Vol.8  ●Vol.9
●Vol.10   ●Vol.11   ●Vol.12   ●Vol.13   ●Vol.14
●Vol.15   ●Vol.16   ●Vol.17   ●Vol.18   ●Vol.19
●Vol.20   ●Vol.21   ●Vol.22   ●Vol.23   ●Vol.24
 Episode:16 
 
  
ウィルの墓
 
その形状から、主翼のリブを流用したと思われる。但し、通常のリブとしては相当厚く、使われなかった部材か、それとも廃品利用であるので、理想的構造を作る事が出来なかったからと思われる。 ひょっとすると、最初の飛行の時に失敗したのは、設計とは異なる部材を使用せざるを得なかった可能性も否定出来ない。



 
  
粗悪なリゼンブル手術
 
ウィルは内臓、しかも箇所と形状から判断すると、肝臓をリゼンブル化していたと思われる。 肝臓は、再生力と予備能力が強く、全体の80%が損傷して初めて機能不全になり、更に70%切除されても復元可能である。 だが、それが損傷した場合、人間の生命活動に重大な影響を及ぼす。栄養素の貯蔵や加工、解毒、生体防御、血液凝固、造血などを司っており、これを不完全な機械に置き換えられた事で、ウィルは徐々に体内の免疫機能を失い、同時に血液の不調、栄養素の吸収不全を起していったと思われる。吐血は、内部で出血したのを凝固させられなっていた事からでもある。彼がリゼンブル手術された当時は、まだ技術が未熟であり、多くの医師がブラストフォールの事後処理に駆り出されていたので、闇医師に近い人間までが補助金目当てで手術を行っていた。特に、身寄りの無い人間は、その手の被害に遭いやすかった。それらの医師の中には、そのまま闇リゼンブル医師となっていった者も少なくない。



 
  
光の雪
 
ブラストフォールの後に、街に降り注いだもの。大規模な火災などの後には、舞い上がった灰などが降り注ぐ事があり、 それがオーロラに照らされていたのを光の雪と呼んだのだろうか。それとも、オーロラは磁力線に沿って流れる電子が、 惑星の大気中の酸素原子や窒素原子と衝突、励起させ発光する。その電子は、その後惑星へと降り注ぐので、 それが大気粒子と衝突して発光しながら降り注いでいたのが、光の雪に見えたのだろうか。 だとすると、通常はオーロラを発光させた部分で、電子はエネルギーを失うが、そうならないとすれば、この世界の大気層はかなり薄い可能性がある。 勿論、それらとは全く違う要素が原因の可能性もありうるが…。


 
  
アクセラの両親
 
アクセラは尋ね人掲示板で、ちょくちょく両親を探していると思われる。そうすると、彼女もブラストフォールで身元不明になった人間の一人なのだろうか…?



 
  
揚力と抗力
 
飛行機が重力で落下せずに飛行する事が出来るのは、主翼に上向きの力、つまり揚力が働いているからである。 翼が空気中を前進する事で、周囲の空気が翼に沿って流れ、この時翼の形状によって、そこに空気が流れる速度は、下面よりも上面の方が大きく加速される。 それにより、翼は上向きの空気の力を受け、この翼と垂直の力を揚力と呼ぶ。それに対し、飛行方向と平行な力を抗力と呼ぶ。 この抗力に打ち勝って進む力、つまりエンジンなどが生み出す力が推力である。揚力と抗力のバランスで飛行機は飛んでいるので、 グライダーの様に揚力の大きな飛行機は推力が少なくとも飛ぶ事が出来るが、逆に機体重量と同じだけの推力があれば、揚力が無くとも飛行可能となる。